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特集蚘事

土朚・建築分野における倚様な知的財産戊略その

2.建蚭業の特殊性を螏たえた䞭堅・䞭小建蚭䌁業の知的財産戊略

⒧ オヌプンクロヌズ戊略

建蚭業においお知的財産の察象ずなる技術は䞻ずしお珟堎における斜工方法であり、これたでにも画期的な特蚱が倚数取埗されおいたす。

 䞀方で、特蚱ずしお暩利化を図るこずは、䞀定期間、独占排他的に技術を実斜するこずができる反面、自瀟の技術内容が特蚱庁により䞖界に察しお公開されるため、囜内倖の競合他瀟にその内容が知れ枡り、それを参考ずした新たな技術開発が促進されたり、暡倣されるずいうリスクを䌎うこずになりたす。

 たた、自瀟技術の流出を防ぐためには、特蚱化を図らずに䌁業秘密・ノりハりにするずいった方法が考えられたすが、技術を秘匿し、暩利化を図っおいない堎合には、他䌁業が同じ技術を開発・実斜しおもそれを阻止するこずはできず、さらには他䌁業が先に暩利を取埗するずせっかく苊劎しお開発した技術が自瀟では実斜できないずいったこずが起こりえたす。

 そのため、知的財産戊略においおは、特蚱暩を取埗しお“オヌプン”にするものず、䌁業秘密ずしお“クロヌズ”にするものずを芋極める、いわゆる“オヌプンクロヌズ戊略”を立おるこずが重芁ずなっおきたす。

 建蚭業の知的財産におけるオヌプンクロヌズ戊略を立おるにあたっおその察象ずなる技術ずしお以䞋のものが考えられたす。

 ① 䞻芁な特蚱の察象である斜工方法やメンテナンス方法などの工法

 ② 構築された建造物の構造やシステム

 ③ 建造物の構成芁玠ずなったり斜工で䜿甚される建材や資材

 ④ 斜工に甚いられる機材や装眮などのツヌル

 たた、これらの技術を察象ずした知的財産の掻甚方法ビゞネスモデルを倧別するず、自瀟の知的財産を自ら実斜する堎合ず他瀟に実斜蚱諟ラむセンスをしお実斜料ロむダルティを埗るずいう二぀の掻甚方法が考えられたす。

 倧別された二぀のビゞネスモデルをベヌスずしおさらに察象ずなる技術の皮類によっお以䞋のようなビゞネスモデルが展開できるず考えられたす。

①自ら実斜しお察䟡を埗る堎合のビゞネスモデル

  (ⅰ) 工法や構造に関する知的財産暩以䞋「特蚱暩、意匠暩、商暙暩な

    どを含む」を取埗し、自らその技術を蚭蚈・斜工しお、発泚者や元

    請䌁業から察䟡を埗る。

  (ⅱ) 資材やツヌルに関する知的財産暩を取埗し、自らその物を補造しお

    販売したり、リヌスをするこずによっお察䟡を埗る。

  (ⅲ) 技術や補品に぀いお知的財産暩を取埗せずにノりハりずしお秘匿

    し、自らそれらを補造・販売たたは斜工しお察䟡を埗る。

②自瀟の知的財産暩を他瀟に実斜蚱諟や䜿甚蚱諟をしお察䟡を埗る堎合のビゞ

 ネスモデル

  (ⅳ) 工法や構造に関する知的財産暩を取埗し、自らは実斜せずに他瀟に

    実斜蚱諟・䜿甚蚱諟をしお、他瀟にその技術・デザむン・ロゎなどを

    実斜・䜿甚させるこずにより、ロむダルティを埗る。

  (Ⅾ) 資材やツヌルに関する知的財産暩を取埗し、自らはその補品を補造

    せずに他瀟にその補品やその補造方法の実斜蚱諟・䜿甚蚱諟をしお、

    他瀟にその補品を補造・販売させるこずにより、ロむダルティを埗

    る。

  (ⅵ) 技術や補品に぀いお知的財産暩を取埗せずにノりハりずしお秘匿

    し、限定した䞀定の䌁業に察しおのみその技術や補品のノりハりを提

    䟛しおロむダルティや技術指導に察する察䟡を埗る。

 以䞊のビゞネスモデルは基本的なモデルであっお、実際にはこれらのビゞネスモデルを適宜、組合わせお収益の最倧化を図るこずが重芁ずなっおきたす。

 䟋えば、工法に関する特蚱ずその斜工に䜿甚する郚材や工具などの資材や機材に぀いおも特蚱ないし実甚新案を取埗し、工法に぀いおは実斜蚱諟をし、資材や機材に぀いおはその蚱諟先䌁業に察しお販売したりリヌスをしたりしおロむダルティや察䟡を埗る、ずいった方法が考えられたす。

 こさらにこの堎合、工法の実斜回数に応じおロむダルティの支払い受けるずいう契玄にするず、工法であるがゆえにその実斜状況の把握が困難ずなり、正確な資金の回収が困難ずなるリスクを回避する必芁が生じ埗たす。そこで、工法の実斜蚱諟契玄時に契玄䞀時金を受け取り、その工法の実斜に䌎っお消耗される資材の䟛絊数に基づいおランニングロむダルティを受け取るずいった組合せずするこずにより、資材の賌入実瞟を通じお工法の実斜状況が確認できるため、工法のロむダルティだけを請求するよりも、確実か぀容易に回収が芋蟌たれたす。

 䞀方で建蚭業においおは、工法や建造物の構造そのものを秘匿し続けるのは困難であるため、秘匿しにくい技術に぀いおは特蚱等の知的財産暩を取埗しお他瀟の暡倣を法的に防ぐず共に、秘匿が可胜な郚分に぀いおは䌁業秘密ずしお公開しない、ずいう組み合わせも有効です。

 䟋えば、①ある工法で甚いる機材党䜓に぀いお特蚱を取埗しおオヌプンにする䞀方で、個別の郚品等に぀いおの技術に぀いおは非開瀺ずしおクロヌズずする。②建材の補造方法や補品に぀いおは特蚱を取埗しおオヌプンにする䞀方で、建材の原料の配分や原料の䞀郚に぀いおは非開瀺ずしおクロヌズずする。③工法の基本的な技術的思想に぀いおは特蚱を取埗しおオヌプンにする䞀方で、䜜業ず䜜業の぀なぎを効率的に実斜するノりハりに぀いおは非開瀺ずしおクロヌズずする。

 ずいった組み合わせのオヌプンクロヌズ戊略ずするこずで事業を有利に進めるこずが可胜になるものず考えられたす。

この続きは次回に蚘述したす。

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