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特集記事

建設・建築現場でのちょっとした道具の工夫でも特許を取れる1

  • 5月29日
  • 読了時間: 2分

1.「現場の工夫」は特許と無関係ではない

 特許というと、大企業や研究機関が開発する高度な技術を保護するもの、というイメージを持たれる方も多いと思います。

 しかし、建設・建築分野では、現場で使う道具、治具、金物、仮設部材、施工方法などに関する工夫も、特許の対象となる場合があります。

 例えば、次のような工夫です。

(1)作業を容易にするために、道具の形を少し変えた。

(2)部材を固定しやすくするために、金物の構造を工夫した。

(3)位置合わせを簡単にするために、専用の治具を考えた。

(4)一人でも安全に作業できるように、施工手順や器具を改良した。

 これらは一見すると、「現場のちょっとした改善」に見えるかもしれません。

 しかし、その改善によって、①作業時間の短縮、②安全性の向上、③施工精度の向上、④コスト削減、⑤品質の安定といった効果が得られる場合には、発明として評価される可能性があります。

 つまり、特許は、必ずしも特別な研究施設から生まれるものではありません。むしろ建設・建築分野では、日々の現場で感じる不便、不満、失敗、改善の積み重ねの中から生まれることも多いといえます。

 ただし、注意しなければならない点があります。それは、すでに公然と知られてしまった技術については、原則として特許を取得することができないという点です。

 特許は、新しい発明に対して与えられるものです。そのため、出願する前に、技術内容が分かる形で使用、展示、販売、インターネットへの掲載などをしてしまうと、その発明は新しいものとはいえなくなる可能性があります。

 公知となった技術であっても、例外的に出願できる場合はあります。しかし、その適用には要件があり、常に認められるものではありません。したがって、特許の取得を検討している技術については、出願するまでは内容を秘密にしておくことが原則となります。

 もっとも、外部から見ても実質的な技術内容が分からない形であれば、直ちに新規性を失うとは限りません。例えば、内部構造に工夫を凝らした道具について、外形だけが見える形で使用されていたような場合です。

 本コラムでは、建設・建築現場で生まれる「ちょっとした道具の工夫」について、実際に特許を取得した具体例を、次回以降3回に分けてご紹介いたします。

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